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合理性

 ガーラ湯沢へ日帰りのスキーに行った。このスキー場へ行くのは、10数年ぶりだ。
 スキーは持って行かず、レンタルである。
 手軽にスキーを楽しめるようななった。
 昨今、スキー場には高齢者と外国人のが多くなり、若者をあまり見かけない。
 若者はアウトドアライフを楽しまなくなった、あるいは楽しめなくなった、という話も聞く。
 しかしガーラではその多くが若者、高齢者は数えるほどしか見あたらなかった。
 そのせいだろう、ゲレンデには圧倒的にボーダーが多かった。
 若者はスキーよりもスノーボードを好む。
 なぜだろう。
 僕はスキーしかやったことがないが、スノーボードはスキーよりもはるかに難しいのではないかと思う。板に対して横向きになり、両足が固定されているため、歩くこともままならない。背中を谷側にむけてのターンなど、考えただけでゾッとする。
 おそらくスノーボードはスケートボードから発展したのだろう。
 スケートボードはサーフィンの練習用に作られたもので、スケートボードはサーフボードと同じように、足は固定されていない。
 サーフボードに横向に立つのは、それなりの理由があると思う。
 しかし雪面の斜面では、そのようにしなければならない理由はないと思われる。
 スノーボードよりもスキーの方が雪面を滑る道具としては合理的である。圧倒的にスピードも出る。
 では何故人はスノーボーダーになるのか。
 …かっこいいから、だろう。
 そもそも、スポーツや芸術の目的は合理的なものではない。

 フライフィッシングはルアーフィッシングよりも不合理である。しかし餌を使うほうがもっと魚をとる、ということから考えれば合理的である。
 オカリナは楽器の機能性からみると極めて不合理なものだ。

 今フライフィッシングが不合理なのでルアーロットでフライを使う研究をしているが、餌釣りのことを考えればナンセンスなことなのだ。
 何事も、合理性だけで物事を考えてはならない。
 そもそも人間の行動やその目的は本質的に「理屈ぬき」ではないのだろうか。
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伝説のオカリナ

修理後のソルジェンテ 「ソルジェンテ」オカリナの修理依頼があった。
 初めてソルジェンテに出会ったとき、その精巧さに舌を巻いた。
 コーヒー滓を使っているという、黒陶の色は漆黒そのもの。
 品のあるオカリナだと思った。
 残念ながら製作者の内田氏は亡くなられたとのこと。
 今や、伝説の楽器である。
 今は、息子さんが、その後を継いでいるらしい。
 依頼のあったアルトC菅は、先代の内田氏の手になるものだと思われる。

接着後パテづめ 幸い吹き口から歌口にかけては、全く無傷の状態だったが、右手部分の先が5,6個の破片に割れ、無くなった、破片もあった。
 ジグソーパズルよろしく接着、欠損部分はパテで埋め、彩色、コーティングを施したが、美しい、輝く黒のボディーは、継ぎ目が完全になくなる、というわけにはいかなかった。
 しかし、歌口周辺が無事だったので、音はソルジェンテの音が戻ったのではないか、と思っている。
 このオカリナの最高音は、息圧を強くすると少し詰まる感じがする。しかし適正な息圧だとソルジェンテの名の通り、清らかな澄んだ音がする。

 先日、数本のアケタオカリナの調整を頼まれた。
 その中にプリマの刻印のあるG菅があった。
 もう30年以上前のことではあるが、オカリナというものに初めて触れたのは、このプリマの刻印のあるG菅である。
 響きといい音色といい、伸びのある音は、名器と言っていいと思う。
 僕が吹くと、何の問題もないのだが、出にくい音があるという。
 色々調べていると、持ち主の方の息圧が少し弱いことに気づいた。

 オカリナでは、息圧は、その楽器に合ったものでなくてはならない、ということを今さらながら痛感した。

 どんな息圧にも対応できる楽器を作ろうと思っていた。
 しかし、そのような楽器を作ろうとして、音色を犠牲にしては本末転倒である。
 楽器にはその楽器に合った奏法があってしかるべきなのだから。

 これらの伝説といってもいいオカリナたちは、奏者に媚びてはいけない、あくまでも理想の音を追求すべきだ、ということを教えてくれているようであ。
プロフィール

森秀文

Author:森秀文
多摩美術大学絵画科卒
長く木版画の制作にいそしむ。
1991年頃よりオカリナの制作を独学で始める。
オカリナ演奏を山本千恵子に師事。
ギター演奏を長谷川郁夫に師事。
現在「くじらギター重奏団」メンバー。
ルアー・フライフィッシング、野菜の栽培も行っている。

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